五重塔・永代供養塔(福島市 天台宗 鳥渡 観音寺)
平成5年、比叡山千日回峰行者で知られる酒井雄哉大阿闍利により地鎮祭施行、翌六年上棟式を迎え平成九年に落慶致しました。
人の一生はそれぞれに尊いものであります。それ故に先祖供養の大切さは代々受け継がれて然るべきものであり、仏教の教えでも あります。人が一生を終えた後、極楽往生して常楽安穏の世界に転生できる、追善を受けたいと願うのは当然の事であり、それは社会の為、家族の為、夢中で働 いてきた証であり、報いであると思います。
しかし最近の世相、社会の変化は家族の核化を生み、親子の絆、先祖崇拝の念も薄れがち、誠に困った問題であります。その上後継者に恵まれない方にとっては深刻な問題であります。
当観音寺の五重塔永代供養塔は一般の先祖供養はもちろんの事、宗旨宗派を問わず、後継 者のない方や後継者に迷惑をかけたくない方など納骨からお引き受けし、ご位牌並びに分骨五輪塔を安置して永代の供養を司る殿堂となります。観音寺は比叡山 延暦寺の直末寺として1150年の歴史を持っております、皆様の永遠の安らぎの場として、これからも常楽の浄土往生を願い、誠心込めてお守りして行きたい と思っております。(福島市:鳥渡 観音寺)
永代供養について
永代供養(えいたいくよう)とは
永代供養とは、数世代にわたる比較的長期の年月をかけて、死者を供養する行為を指す。
永代供養|用例
本来は、子々孫々の代まで先祖を祀り供養する宗教行為を指していたが、現代では多くが墓園業者や寺院の営業用語として使われることが多い。広告に永代供養を謳うものが多いが、「永代」という言葉の使用による誤解からトラブルが発生するおそれが多い。実際には 10回忌、30回忌や50回忌までといった内規がある場合や、墓を継承すべき子孫が改宗などで檀家を辞めるなどして信仰を離れた場合は、永代供養の契約が破棄されることが定められている場合が多く、言葉どおりの「永代」ではない。また、霊園の倒産、寺院の廃寺などにより墓が消滅に追い込まれることもあり、この「永代」も保証されるわけではない。
永代供養|起源
永代供養とは、寺院が永代にわたり供養する事をいう。起源は定かではないが、江戸時代に書かれた永代台帳が多くの寺院で見受けられる事から、永代供養が古くから行われていた事が分かっている。また、同じく江戸時代に設けられた檀家制度も、檀那寺の維持にその都度つとめる事を条件に檀家の供養を寺院が行うという点で永代供養をお願いしている事になるが、檀家制度が寺院を保持する為、近隣を対象としたのに対し、永代供養では地域に関係なく信仰により供養がされた為、檀家制度のように寺院の維持に、その都度つとめるという事が出来ず、それ故に最初にまとまった志俱を納めるようになり、それが今日の永代供養の原形になったのではないかと考えられる。その為、古来より永代供養が行われた寺院は信者寺と呼ばれる檀家を持たない寺院に多くみられる。近年では、核家族化などの事情により、檀家寺でも永代供養を行う寺院が増えており、本来の檀家制度と永代供養の垣根があいまいな形になっており、葬式仏教と揶揄される原因の一つにもなっている。
永代供養|最近の傾向
近年、少子高齢化の進行により、生前より永代供養を希望する中高年が増えている。墓や信仰を継承する子孫がおらず、死後の供養が期待できない人のために、その遺骨や位牌を境内の共同墓地に合祀し、寺院の存続する限り僧侶が定期的に共同墓地を保守管理することを永代供養と定義する寺院もある。無縁社会という言葉が流行語となり、年間32000人(2010年)が無縁死するといわれる無縁社会にあって、無縁ビジネスのひとつである永代供養ビジネスもにわかに活況を帯びてきている。
この記事は、クリエイティブ・コモンズ・表示・継承ライセンス3.0のもとで公表されたウィキペディアの項目「永代供養」を素材として二次利用しています。